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要旨
本論文の目的は農産物流通の多段階性への批判的な見解に基づき農産物取扱商業資本の排除を進める今日の農産物流通政策の下、流通費の節約や農業生産の持続性に寄与する農産物の販路のあり方を明らかにし、生産者の販路選択との相互関連性を検証することである。商業資本排除の可能性と限界及び農産物の流通費についての理論的検証をふまえ、従来の農産物流通の中心である農協、卸売市場と近年拡大する直接販売の各流通経路の商学的評価を行った。また各流通経路を販路として選択するプロセスや選択要件を、農業生産者の事例調査から実証的に明らかにした。